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「水銀条約関連二法」に関する参考人としての「意見の概要」

  • 2015/06/22 (月)

6月9日に開催された「水銀条約関連二法」に関する参議院環境委員会参考人質疑にあたって、NPO法人コンシューマーズ京都の原強理事長が提出した「参考人としての意見の概要」を紹介します。なお、当日の質疑の全体については、189国会参議院環境委員会会議録第6号に収録されていますので、ご覧下さい。
以下、提出された「意見の概要」です。

平成27年6月9日
参議院環境委員会

「水銀による環境の汚染の防止に関する法律案」、「大気汚染防止法の一部を改正する法律案」に関する参考人としての意見の概要

特定非営利活動法人コンシューマーズ京都                     理事長 原  強

一 自己紹介
・組織について
 1972年、京都消費者団体連絡協議会として発足。
 2003年、NPO法人化。「消費者保護」と「環境保全」の領域で認証をうけ、NPOとしての事業開始。
・活動について
NPO法人化後、「家庭から出るやっかいなごみ」の適正処理を求める活動を開始。そこから「蛍光管の適正処理」の課題が浮かび上がり、さらに水銀条約に関する情報の普及のためのセミナーの開催、啓発パンフレットの作成などの活動を進めてきた。
二 基本的な立場
・水銀条約の早期発効と国内対策の確立を求める活動をすすめてきた立場から、今回の法律案が準備されたことについては歓迎したい。
・水俣病を経験した我が国が国際的なリーダーシップを発揮するのにふさわしい、実効性のある国内対策の実現を期待したい。
三 実効性ある法制度の実現のために
1 市町村の責務と国の責務に関して
・我が国では家庭からでるごみは一般廃棄物として市町村によって処理される。したがって、家庭から出る水銀廃棄物についても市町村の手で回収されることになる。
・市町村が家庭からの水銀廃棄物の回収について役割をはたしていくためには、現状からすると、相当な努力をお願いしなければならない。
・取組みの輪をひろげるために、頑張っている市町村の事例を紹介・普及することや経験交流をすすめることも必要である。
・とはいえ、市町村の努力でできることとできないことがある。
・昨年、京都府、京都市など合計10の自治体から「水銀条約の早期発効と国内対策の確立を求める意見書」が提出されたが、そのための検討のなかでは「自治体でできることは限られるので、国の対策を求める」という論点が強調された。たとえば、京都市からの「意見書」では「多くの自治体が水銀を含有する家庭ごみのすべてを回収することは困難であり、水銀の適正な処理を確保するためには、製造・販売事業者も協力して回収する仕組みが不可欠である」としている。
・したがって、今回の法案のもとで、国として市町村の要望をよく聞き、その取組みに対して「技術的助言」の枠組みをこえた財政的支援などのバックアップをいかに行うのか、国が関与した回収・適正処理システム作りの推進がどのように行われるのか、注目したい。
2 事業者の責務に関して
(1)メーカー(製造者)としての責務について
・水銀条約が採択され、それをふまえた国内対策がすすめられるなかで、メーカー(製造者)として、水銀を使用した製品を積極的に開発するということはもはや考えられないだろう。
・したがって、メーカー(製造者)としては、これまでに製造してきた製品が廃棄物として回収・適正処理をしなければならないときにどのような役割と責任を果たしてもらうのかについての検討が必要になるであろう。
・このような点から、この際、水銀廃棄物の回収・適正処理の課題に関わり、いわゆる「拡大生産者責任」の考え方をどのように取り扱うのか、検討を深めていただきたい。
(2)水銀製品に関する表示・情報提供について
・今回、事業者の責務に関わり、水銀製品に関する表示・情報提供の課題があげられたが、メーカー(製造者)として、水銀製品について水銀が使用されていることや、使用時における注意点、廃棄物として適正処理を行うことが必要なことを消費者・市民にわかりやすく伝えてもらうことはとても大事なことだと思う。
・というのも、例えば、消費者・市民のなかで「蛍光管に水銀が使用されている」ことについての認知度はとても低い現実がある。あるいは、「水銀体温計」と「電子体温計」の違いも正しく認識されていないのが現実である。
・したがって、メーカー(製造者)として、水銀製品に関する表示・情報提供を積極的に行うとともに、水銀に関する消費者教育を積極的に担ってもらうことを要望しておきたい。
・同時に、消費者・市民が水銀製品であることを認識したとき、その製品の回収・適正処理システムが整備されていなければ、実効性のないものになってしまう。
・消費者・市民としては水銀製品に関する表示・情報提供がすすめられるのとあわせて、できるかぎり身近な場所で簡便に回収・適正処理されていく社会的システムの整備がいそがれることを強く要望したい。その際、メーカー(製造者)としてすべてを市町村にまかせてしまうのでなく独自の役割を発揮してもらいたい。
(3)排出者としての責務について
・大手の事業所では、これまでからも水銀廃棄物については産業廃棄物として排出していると思われるが、中小零細事業所ではあいまいになっている。中小零細事業所に対する啓発とともに、さしあたっての排出システム整備のためのバックアップが必要なのではないか。
・医療機関には独自の回収・適正処理のシステム整備について役割を果たしていただきたい。
3 回収された水銀の保管について
・回収された水銀製品から水銀を取り出すことはできる。それでは取り出した水銀をどうするのか。
・水銀については、原則としてこれから輸出できない、国内での需要もなくなる、というなかで、将来にわたり環境に負荷をかけない方法で保管していかねばならないが、そのための技術開発と保管のためのコストをだれがどのように負担するのかが問われることになる。国としてこの点についても積極的に関わり、検討を深めていただきたい。
4 水銀等に関わる排出基準について
・「大気汚染防止法の一部改正案」に関わっては、廃棄物処理施設の環境負荷をおさえるとともに、石炭火力発電施設などの環境負荷をおさえるためにどのような施策が必要なのか、これまでの公害防止・環境対策の経験と教訓をふまえて、十分な検討を深めていただきたい。
・その前提として、水銀排出が想定される関連施設の排出実態がどのようなものなのかを把握し、データを公表していただきたい。
5 「水銀等による環境の汚染の防止に関する計画」の作成等について
・「水銀等による環境の汚染の防止に関する計画」や関連する政省令の策定をすすめるにあたっては、自治体、事業者、消費者・市民の声に十分耳を傾け、「的確かつ円滑な実施」が確保できるものにしていただきたい。
・また、その前提として今回の法律案の考え方や趣旨について周知徹底を図っていただきたい。

以 上

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