「水銀に関する水俣条約」締結にあたって(コンシューマーズ京都) | 蛍光管リサイクル協会

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「水銀に関する水俣条約」締結にあたって(コンシューマーズ京都)

  • 2016/02/11 (木)

2016年2月10日、コンシューマーズ京都は、以下のコメントを発表しました。

「水銀に関する水俣条約」締結にあたって

<1>
2月2日、日本政府は「水銀に関する水俣条約」(以下「水銀条約」)の締結について閣議決定し、これをうけて「水銀条約」の受託書を国連に提出し、締結手続きが完了した。
「水銀条約」についてはこれまでに22ケ国が締結済みであり、日本は23番目の締約国になるという。条約は50ケ国が締結することで発効することになっており、今年から来年にかけて発効する見込みだと伝えられている。
「水銀条約」は、2013年10月10日、熊本市及び水俣市で開催された外交会議で採択されたもので、この「条約」のもとで、水銀の輸出入規制、水銀含有製品の適正処理、水銀の管理保管システムの構築など、世界各地でみられる水銀による健康障害や環境汚染についての国際的な取組みがすすめられることが期待される。
「水銀条約」は、国連環境計画(UNEP)のもとで長年にわたる政府間交渉を積み重ねる中で採択に至ったものであるが、条約の名称には、日本政府の提案により「水俣病のような被害を二度とくりかえしてはならない」との思いを込めて「水俣」の文字が加えられた。
このことをふまえ、日本政府は、「水銀条約」の発効、その適切な運用にむけてリーダーシップを発揮してもらいたい。
<2>
 日本が「水銀条約」の締結を行ったことにより、今後、「水銀条約」をふまえた国内対策の展開が重要になる。
 「水銀条約」をふまえた国内対策については、2014年3月に、環境大臣の諮問機関である中央環境審議会会長に諮問されたのをうけて、中央環境審議会では、環境保健部会、循環型社会部会、大気・騒音振動部会で検討し、それぞれ答申がまとめられた。これをうけて「水銀による環境の汚染の防止に関する法律案」と「大気汚染防止法の一部を改正する法律案」が国会に提出され、衆議院、参議院での議を経て成立し、それぞれ2015年6月19日に公布された(官報第6557号)。さらに、2015年11月11日に「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令」、「水銀による環境汚染の防止に関する法律の一部の施行期日を定める政令」「水銀による環境の汚染の防止に関する法律施行令」「大気汚染防止法施行令の一部を改正する政令」が公布されている(官報号外第254号)。今後、さらに細かな事項が順次具体化されていくものと見込まれている。
<3>
 私たちが「水銀条約」に深い関心をよせ、それをふまえた国内対策を要望してきたのは、蛍光管や乾電池など、水銀使用製品が廃棄物になったときの適正処理システムが十分でないと強く感じていたからである。今回、「水銀条約」をふまえた国内対策では、まさにこの点が課題になってくると思われる。
環境省では、このほど「水銀使用廃製品の分別回収ガイドライン」を提示し、家庭から排出される水銀使用廃製品に関わり「飛散・流出防止」「分別回収」「焼却処理防止」などの基準を示して各市町村の取組み促進を求めている。
このことにより、今後、各市町村段階で、蛍光管や乾電池など、水銀使用廃製品の分別回収・適正処理システムの構築が課題になるものと見込まれる。
とりわけ、今回、「家庭で眠っている」水銀体温計・水銀血圧計に関して、短期間で回収することが課題として示されているが、この点について、各市町村にはどのようなとりくみ方法があるのか、先行モデル例に学びながら、それぞれの地域にあった方法を検討することが求められている。消費者・市民としても地元の市町村の取組みに注目し、積極的に参加・協力していくことが必要になるであろう。
水銀体温計・水銀血圧計に関しては、医療機関としての回収システムづくりにむけた積極的な取組みを期待したい。
これらの取組みが有効にすすめられるよう、環境省としても適切な支援を行うべきである。
また、産業廃棄物のなかの水銀使用廃製品全般についても、今後、ひきつづき取扱いルール整備の検討がすすむことになる。事業者組織の積極的な取組みを期待したい。
<4>
 今後、「水銀条約」をふまえた国内対策の具体化がすすめられるであろうが、以下の点について要望しておきたい。
 1 水銀使用製品に関して、「水銀が使用されている」ことをわかりやすく表示するなど、適切な情報提供を行い、消費者・市民が水銀使用製品を廃棄する時点で正しく分別排出できるようにすること。
2 回収された水銀の長期にわたる保管対策の確立をいそぐこと。
3 水銀に関わる環境影響リスク評価をあらためて行い、大気、河川、土壌などの環境基準について整備するとともに、モニタリング体制を強化すること。
4 今回、条約の名前に「水俣」の文字が加えられたことの意義はとても大きい。日本政府は、水俣の経験と教訓を世界に伝える責任がある。そのためには、なお「いのちあるいま救済を」と訴え続ける多くの患者の声に耳を傾け、水俣病問題の全面解決を急ぐべきである。
以上 

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